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BleuCiel(別館)

気の赴くままに

【ポケットモンスター】紅藍の目覚めと翠の風(幕間)1【SS】

支部にまとめている簡易キャラ設定(新窓)
※AG(RSE)→マサトトレーナーデビュー(ORAS)※
※第三世代主人公組がマグマ団とアクア団の基地に乗り込む前※
ポケットモンスターAG。未来妄想。
シュウ視点。
シュウ×ハルカ。



 紅藍の目覚めと翠の風(幕間)1


 ハルカの様子がおかしい。最初は弟が旅をしていることが心配でホウエン地方でリボンを集めているのかと思っていた。しかし、事はそう単純ではなかったようだ。
 頻発する異常気象、彼女は徐々にコンテストから遠のいていく。あれはまだ彼女がコンテストに出場していた時期だった。ある日、ハルカの知り合いであるユウキさんに出会う。ホウエン地方のチャンピオンを破ったものの、チャンピオンの権利を行使することがなかった少年だ。
 コーディネーターの僕でもユウキさんの存在は知っていた。まさかハルカと交流があったとは。しかも家族ぐるみで。
「ハルカ、何をするつもりだい?」
「しゅ、シュウには関係ないかも!」
 ミナモシティの海岸を見渡せる小高い丘にハルカはいた。彼女は僕を頼るつもりはないらしい。僕に見付かったことに動揺したのか声が上擦っている。
「ユウキさんから少しだけ話を聞いたよ。それに僕の地元はラルースシティだ。この意味、君なら分かるだろう?」
「…………」
「グラードンとカイオーガ、最近の異常気象はその二匹が関係しているんだな」
「何が……言いたいの……?」
 彼女は警戒している。なんとかして距離を置こうとする姿がどこか痛々しい。改めて僕たちの関係が浮き彫りになる。少しは歩み寄ったつもりだった。でも、それだけでは足りなかった。僕は彼女から視線を外さない。
「同じ土俵には立てなくても、近いところでハルカを支えたい」
 彼女の背中が遠く感じた。もしもサオリさんやハーリーさんがホウエン地方で旅をしていたならばどう対応するだろう。彼女の、そしてひとつの地方の異変を理解したうえで静観していたのだろうか。それもひとつの手段だ。
 ハーリーさんは故郷であるカイナシティに行くと言っていたか。本来は僕もラルースシティにいたほうがいいのだろう。でもあの町には頼れるトレーナーがいる。
「シュウは危ないから、」
「それはハルカたちも同じだ。どこにいても変わらない」
「普段のわたしだと不安かもしれないけど、ユウキやミツルさんに鍛えてもらったんだから」
「そんなことはどうでもいい。僕がハルカを守りたいんだ」
 僕がいつもより感情的になっているのは特異な環境のせいだ。伝説のポケモンが目覚めようとしていて実害が出始めている。彼女も独断で動いていない。それぞれの立ち位置があり彼女が前線に向かうことにも意義がある。
「(まったく、美しくない)」
 僕は自分自身に毒を吐く。
 ここは彼女を信頼して送り出すべきだろう。でも、できない。僕もマサト君のことを言えないみたいだ。僕も彼も彼女のことが大切だからそばにいたい。
 マサト君の場合はユウキさんが関わっているとなると、なおさら仲間外れにされるのを嫌いそうだ。それだけの実力をマサト君は身につけた。通常のポケモンバトルだと油断したら負けてしまう。メガ進化も取り入れて、ときには姉譲りのパフォーマンスも見せる。
 僕とハルカのにらみ合いはしばらく続いた。彼女が口を開く。
「今日のシュウ、おかしいかも」
「そうだね」
 今の僕なら開き直ることだってできる。ハルカは泣きそうな顔で笑みを浮かべた。君がどんな旅路を歩んできたのか、その一端を聞いたことがある。それは僕の想像を超える出来事だった。
 ほんの少しでいいから君の世界を僕も見たい。彼女は降参する。ついて来るなとは言わない。これから彼女がしようとしていたことを彼女の口から聞く。



◆後書き◆
設定自体はORASの時から考えててタイトルは今考えました。最早主人公交代しちゃってるよガハハ。
シュウハルもマサトも原作ユウハルミツルも今回一切出番のないヒガナさんも混ぜこぜの世界線がないなら作ればいいじゃない。無理矢理なのはそらそうよとしか…。
ポケマス君のホームウェイ組とホウエン組イベが俺得過ぎましたありがとうございますからのホウエン組追加衣装がツボでしたありがとうございます。ゲーム性は全く分かってないからカイオーガ君で突破出来なければ詰みです。
今回のSS、シュウハルっぽくないけど私の中ではシュウハルです!!!! いつかシュウにとっての四天王(センリサトシマサトユウキ)とシュウがバトルするかもしれない頑張れ頑張れー。
未確定要素を含むどうでもいいメモ:
藍色の珠、紅色の珠→アニメ(ピカチュウのあれ)の設定含む。本体は盗られたけどこんな事もあろうかと秘密裏にダイゴさん(デボン)が科学の力で同じ機能を持った珠を編み出しました。それをユウキとハルカに託す。作られた物なので完璧とは言えず一筋縄ではいかないけど何とかしました。主人公補正
ユウキ→対マグマ団。直前で姉弟喧嘩したマサトがユウキに問い質してついて行く、かもしれない。
ハルカ→対アクア団。事情を話していないマサトやコーディネーター組にも様子がおかしい事はバレている。
ミツル→レックウザを探し出してグラカイが大暴れする前に鎮めるようにお願いする。同行者ダイゴさん。映画繋がりであの時のデオキシス二匹にも会う。
ジムリ組→ジムがある町や近隣の町を守る。四天王もホウエン地方のどこかで有事に備えている。
ラルースの人達→実は色々と調べてました。その事がシュウにバレて色々と情報を流すハメに(シュウを信頼して情報を流す事を決めた)。その後デオキシスコンビがラルースにやって来てトオイに挨拶してからレックウザと合流する。
マグマ団とアクア団→幹部以上の人(ネームド勢)はパラレルワールドの住人。ネームド勢は珠に魅入られてこの世界のグラカイを目覚めさせる事に躍起になる。大人しくしていたオリジナルの人達はいい迷惑。ややこしくなるのでその事実は殆どの人には伏せられる。
ハーリーさん、サオリさん+α→最終的にハーリーさんはカイナシティに、サオリさんはカントーのどこかにいる。
マナフィの時に出てきた水の民の皆様はハナダシティでカスミ達と合流していたら俺得です。カスミもホウエン地方の事情はメディアやリーグ関係者経由で把握している。心配だけど今更ジムを空ける事も出来ない。


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